マーケティングは「施策の集合」ではない

マーケティングという言葉は、現場ではとても広く使われている。
広告、キャンペーン、SNS運用、チラシ制作。
こうした個別の取り組みを、まとめてマーケティングと呼ぶことが多い。
だが、その結果として
「何が効いたのか分からない」
「次に何を変えればいいのか説明できない」
という状態に陥るケースは少なくない。
施策は増えているのに、判断が積み上がらない。
この違和感は、マーケティングを“やることの集合”として捉えてしまっていることから生まれる。
マーケティングの本質は「順序」にある

本来のマーケティングは、施策から始まらない。
最初に考えるべきなのは、
どんな成果を得たいのかという一点だ。
成果が定まれば、次に
「その成果をどうやって判断するのか」を考える。
最後に、その判断に至るための手段として施策を選ぶ。
つまり、順序は
成果 → 判断 → 施策。
ところが現場では、この順序が逆転しやすい。
「何をやるか」から始めてしまうため、
結果が出ても出なくても、次につながる学びが残らない。
成果から逆算しないと、説明ができない

マーケティング思考がない状態では、
成果を説明する言葉が感想レベルにとどまる。
「なんとなく反応が良かった」
「前よりは悪くなかったと思う」
これでは、意思決定の材料にならない。
上司にも、他部署にも、次の担当者にも引き継げない。
一方で、成果から逆算して設計された施策は、
結果が良くても悪くても意味を持つ。
なぜなら、
判断基準が先にあるため、結果を言語化できるからだ。
マーケティングとは、当てにいく技術ではない。
説明できる状態をつくるための思考法だと言える。
マーケティング思考が、すべての施策の土台になる
この考え方は、デジタル施策に限った話ではない。
紙施策も、イベントも、営業資料も同じだ。
成果を定め、判断基準を置き、その上で施策を選ぶ。
この順序を守るだけで、
施策は「作業」から「意思決定」に変わる。
次の記事では、このマーケティング思考を、
紙施策という具体的な領域にどう当てはめていくのかを整理していく。
