紙施策は「誰に向けたものか」が曖昧になりやすい

紙施策を企画するとき、
最初に考えるべきは「誰に届けたいのか」という問いのはずだ。
しかし実際の現場では、この問いが後回しにされやすい。
配布エリアや部数、デザインやコピーの話は出る。
けれど、その紙を見る「人」がどんな状態で、
どんな背景を持っているのかは、明確に言語化されないまま進む。
結果として、
「とりあえず幅広く配ろう」
「誰にでも分かる表現にしよう」
という判断に収束しがちになる。
「お客」を考えないと、設計が成立しない
マーケティング思考では、
成果や判断基準の前に、必ず「お客」が存在する。
誰の行動が変わったら成功なのか。
どんな反応が起きたら意味があるのか。
これらはすべて、「誰を想定しているか」によって変わる。
にもかかわらず、
紙施策では「お客」が
年齢層や居住エリアといった表層的な情報だけで済まされることが多い。
その状態では、
成果も判断も、曖昧にならざるを得ない。
お客の像がぼやけていれば、設計もぼやける。
紙施策で考えるべき「お客」は行動の主体

ここでいう「お客」とは、
単なる属性の集合ではない。
重要なのは、
その紙を見たときに
何を感じ、どう動く可能性があるかという視点だ。
・なぜこの情報が目に留まるのか
・どんな状況で手に取るのか
・次にどんな行動を起こし得るのか
こうした行動の前後関係を想定することで、
紙施策は単なる配布物ではなく、
行動を起点に設計された施策へと変わる。
「誰に」を定めることが、すべての起点になる

紙施策において、
お客を具体的に想定することは、
制限をかけることではない。
むしろ、
設計の軸を一本通すための前提条件になる。
誰に向けた施策なのかが定まれば、
伝える内容も、見せ方も、導線も変わる。
そして、成果や判断基準も初めて意味を持つ。
次の記事では、
この「お客」をさらに具体化するために、
属性や導線という視点から整理していく。
紙施策を設計するための解像度を、もう一段引き上げる。
