チラシQR横「詳しくはこちら」が読まれない理由と改善策
最近、ポストに投函されるチラシやDM、新聞の折込チラシを見ると、ほぼ確実にQRコードが掲載されています。スマートフォンが普及した現在、紙媒体からWebサイトへ誘導する手段として、QRコードは欠かせない存在になりました。
しかし、実際にチラシを配っている企業のご担当者様からは、こんなお悩みをよくお聞きします。
「チラシにQRコードを載せているのに、あまり読み取られない」 「とりあえず『詳しくはこちら』と書いてQRコードを大きくしてみたけれど、反響が増えない」
実は、QRコードそのもののサイズを大きくしたり、目立つ場所に配置したりするだけでは、読み取り率を劇的に上げることは難しいのです。チラシからQRコードを読み取ってもらうためには、QRコードの横に置く「一言(文言)」が重要な鍵を握っています。
本記事では、QRコード横によくある「詳しくはこちら」という一言がなぜ読み取られにくいのか、その理由を紐解きながら、読者が思わずQRを読み取りたくなる「一言の作り方」を具体的に解説します。
「詳しくはこちら」は、なぜ弱いのか
チラシのQRコード横で最もよく見かける文言が「詳しくはこちら」です。決して間違った言葉ではありませんし、情報がある場所を示している点では親切です。しかし、QRコードを読み取らせる力としては、少し弱いと言わざるを得ません。
なぜなら、読み手にとって「行動する理由」が不足しているからです。
そもそも、読者はチラシを隅から隅までじっくり読んでくれるわけではありません。多くの人は忙しく、数秒で「自分に関係があるか、ないか」を判断します。
そして、QRコードを読み取るという行動には、私たちが思っている以上の「小さな手間」がかかります。ポケットやカバンからスマートフォンを取り出し、ロックを解除して、カメラアプリを起動し、ピントを合わせてリンクを開く。この一連の動作は、興味がない人にとっては非常に面倒な作業です。
「詳しくはこちら」という文言は、「ここに詳細情報がありますよ」という存在を伝えているだけで、「あなたのこの手間を超えるだけのメリットがありますよ」とは伝えていません。何が得られるのかが具体的に分からないため、わざわざスマホを取り出してまで読み取ろうという動機が生まれにくいのです。
QR横の一言は「読み取る理由」を作る場所
QRコードは、ただの白黒の模様ではありません。チラシというオフラインの世界から、Webというオンラインの世界へお客様を誘導する「入口行動を作る装置」です。
そして、QRコードの横に添える一言は、マーケティング用語でいう「CTA(コール・トゥ・アクション=行動喚起)」の役割を果たします。つまり、読み手の背中をそっと押すための大切な言葉なのです。
お客様にQRコードという入口をくぐってもらうためには、QRコードを置くだけではなく、「なぜ今、このQRコードを読み取るべきなのか」「読み取ると、自分にとってどんな良いことがあるのか」を明確に伝える必要があります。
得られる情報、受け取れる特典、解消される不安、あるいは「今だけ」という限定性。そうした具体的なメリットを一言で示すことで、初めて「スマホを出して読み取ってみよう」という気持ちを引き出すことができます。QRコードはゴールではなく、あくまで最初の入口に過ぎないという視点を持つことが大切です。
よくある弱いQR文言
ここで、多くのチラシで見かける「少しもったいないQR文言」の例をいくつか挙げてみます。これらの表現自体が完全に悪いわけではありませんが、単体で使用すると「読む理由」が不足しがちです。具体的なメリットを補ってあげる必要があります。
・詳しくはこちら 先ほども触れた通り、何が「詳しい」のかが見えません。「料金が詳しいのか」「メニューが詳しいのか」が分からないため、読者の関心を引ききれません。
・ホームページはこちら 企業側からすればトップページへの誘導ですが、読者からすると「会社の全体情報を見せられても困る」と感じることがあります。読者が知りたいのは会社概要ではなく、自分の悩みを解決する具体的な情報です。
・詳細はこちら 「詳しくはこちら」と同様に、情報があることしか伝わりません。具体的なベネフィット(利益)が欠けています。
・QRを読み取ってください これは操作のお願いであり、メリットの提示ではありません。なぜ読み取らなければならないのか、その理由が抜け落ちてしまっています。
・Webで確認 「何を」確認できるのかが不明確です。確認した結果、自分にとってプラスになることがイメージできないと、人は行動しません。
QRを読ませる一言の作り方
では、具体的にどのような文言にすれば、QRコードは読み取られやすくなるのでしょうか。ここでは、読者の行動を促す「強い一言」を作るための4つの型をご紹介します。
1. 得られる情報を明確にする 読者が一番知りたい情報がQRコードの先にあることを伝えます。 ・料金表を見る ・施工事例を見る ・導入事例を見る ・空き状況を確認する
2. 特典を明確にする 「今、読み取るべき理由(オファー)」を提示し、お得感をアピールします。 ・初回特典を受け取る ・限定クーポンを受け取る ・来店特典を確認する
3. 行動を軽く見せる 「面倒くさそう」というハードルを下げ、手軽にできることを伝えます。 ・30秒で確認 ・3分で無料診断 ・かんたん予約はこちら
4. 不安を解消する 問い合わせや来店の前にある心理的なブロックを取り除きます。 ・よくある質問を見る ・費用の目安を確認する ・相談前に事例を見る
これらの型を組み合わせたり、チラシの目的に合わせて使い分けたりすることで、QRコード周辺の文言は格段に魅力的になります。

商材別・QR横文言の例
QR横の適切な一言は、扱っている商材や業種、読者の検討フェーズによっても変わります。すぐに行動できる商材もあれば、じっくり比較検討したい商材もあるからです。業種別に、弱い文言から改善した文言の例を表にまとめました。

飲食店や美容室のような来店型ビジネスであれば、すぐに使えるクーポンや空き状況といった「今すぐ役立つ情報」が効果的です。一方、リフォームやBtoBサービスのように比較検討が必要な商材であれば、事例や費用の目安など、「検討の材料になる情報」を提示することが重要になります。
QRの横だけでなく、遷移先も一致させる
QRコード周辺の文言を魅力的に改善できたら、もう一つ絶対に忘れてはならないポイントがあります。それは、「QR横で約束した一言と、遷移先(読み取った後のWebページ)の内容を完全に一致させる」ということです。
たとえば、QR横に「限定クーポンを受け取る」と書いてあるのに、QRコードを読み取った先が自社のコーポレートサイトのトップページで、クーポンのページまで自力で探さなければならないとしたらどうでしょうか。読者はほぼ確実に「騙された」「面倒だ」と感じ、すぐにページを閉じてしまいます。
「料金表を見る」と書いたなら、読み取って最初の画面(ファーストビュー)で料金表が目に飛び込んでくるようにする。「施工事例」と書いたなら、すぐに写真が並んでいるページに飛ばす。
QRコード周辺のデザイン(余白を十分に取る、文言を読みやすくするなど)を整えることはもちろん大切ですが、それ以上に「チラシで期待させたこと」と「スマホで表示される内容」のズレをなくすことが、離脱を防ぎ、最終的な問い合わせや購入につなげるための鉄則です。

QR読み取り数は、チラシ改善の入口指標になる
ここまでQR横の文言の作り方について解説してきましたが、QRコードにはもう一つ、企業側にとっての大きな価値があります。それは、「チラシの反響を数字で測るための入口指標になる」ということです。
これまでの紙媒体広告は、「1万枚配って、問い合わせが3件だった」という最終的な結果しか分かりませんでした。しかし、QRコードの読み取り数を計測できるようになれば、「チラシがどれだけの人に興味を持たれ、入口となる行動を起こさせたか」を知ることができます。
もし、QRコードの読み取り数(入口行動)が極端に少ない場合は、チラシの表面のデザインやキャッチコピーが弱い、QR周辺の文言が魅力的でない、あるいはそもそも配布しているエリアのターゲット層が合っていない、といった仮説が立てられます。
逆に、QRコードはたくさん読み取られているのに、実際の問い合わせや来店が少ない場合は、チラシ自体は読まれている証拠です。この場合は、遷移先のLPが分かりにくい、入力フォームが面倒、特典が魅力的でないなど、Web側の受け皿を見直すべきだと判断できます。
このように、QRコードを単なる「Webへの誘導枠」として載せるだけでなく、効果測定のツールとして「測る」ことで、次回のチラシをどこから改善すべきかが明確になるのです。

まとめ
- 「詳しくはこちら」は理由が弱い QRコードを読み取る手間を超えるだけの「具体的なメリット」が伝わりません。
- QR横の一言は「行動理由」 読み手にとって「何が得られるか」「なぜ今見るべきか」を具体的に伝えるCTA(行動喚起)の場です。
- 強い文言を作る4つの型 得られる情報、特典、行動の軽さ(所要時間)、不安解消の要素を盛り込むと効果的です。
- 遷移先(LP)との一致が鉄則 QR横で約束した内容が、読み取った先のページですぐに見えるように設計し、離脱を防ぎましょう。
- QR読み取り数は改善のヒント QRコードの読み取り数(入口行動)を測ることで、チラシのどこを直すべきか(紙面か、Webか)が明確になります。
チラシの反響が落ちてきたと感じたら、デザインをゼロから作り直す前に、まずはQRコードの横に添えられている小さな一言を見直してみてください。たった一言変えるだけで、お客様の行動は大きく変わる可能性があります。
チラシの反響を「見える化」して改善につなげたい方へ
「自社のチラシも、QRコード横の文言を変えてテストしてみたい」 「でも、実際にどれくらいの人がQRコードを読み取っているのか、正確な数字が分からない」 「エリア別や媒体別に、QRの読み取り反応をしっかり計測して次回に活かしたい」
もしそのようにお考えなら、紙媒体広告の効果を可視化するサービスを検討してみてはいかがでしょうか。株式会社frame and surface(FAS)が提供する「われどこ」は、チラシやDMなどに計測用の動的QRコードを組み合わせることで、「いつ・どこで・どの媒体から反応があったのか」をデータとして見える化する仕組みです。
感覚や「なんとなく」でチラシの良し悪しを判断するのではなく、正確なデータをもとに仮説を立て、次回の広告精度を高めていく。チラシを「配って終わりの紙」から「改善できる資産」へと変えたい方は、ぜひFASの公式サイトをご覧ください。
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