われどこの教科書|第2章-2 紙施策にマーケティング思考をどう当てはめるか

紙施策は「例外」扱いされてきた

マーケティングという言葉が語られるとき、
紙施策はどこか特別な存在として扱われがちだ。

デジタルは測れる。
紙は測れない。
だから、考え方も違っていて仕方がない。

こうした前提が、無意識のうちに共有されてきた。
結果として、紙施策は
「改善できなくても仕方がない領域」
として切り分けられてしまう。

だが、これは紙施策の性質による問題ではない。
思考の当てはめ方を最初から放棄してきたことが原因だ。

マーケティング思考は紙にもそのまま使える

マーケティング思考の核は、
成果 → 判断 → 施策
という順序にある。

この順序は、紙施策でも変わらない。
違うのは、使う手段だけだ。

どんな成果を得たいのか。
その成果をどう判断するのか。
判断に至るために、どんな施策を打つのか。

紙だから考えられない、という要素は本来どこにもない。
考えていないだけという状態が、
長く続いてきただけだ。

「測れない」ではなく「設計されていない」

紙施策が改善されない理由として、
よく「数値が取れないから」という説明がなされる。

しかし実際には、
数値が取れないことよりも前に、
判断基準が置かれていないケースが多い。

何をもって成功とするのか。
どこを見て判断するのか。
次にどう活かすつもりなのか。

これらを決めずに実行された施策は、
結果が出ても意味づけができない。
意味づけができなければ、改善も起きない。

つまり、
紙施策は測れないから改善できないのではなく、
改善を前提に設計されていないから、測る必要が生まれていない

紙施策を「考える領域」に戻す

ここで必要なのは、
紙施策を特別扱いするのをやめることだ。

デジタルと同じ思考の枠組みに乗せ、
成果と判断を先に置く。
その上で、紙という手段をどう使うかを考える。

この順序が整えば、
紙施策は「やるしかない業務」から、
意思決定の対象へと変わる。

次章では、
こうした設計思考の起点として、
「お客」をどう捉えるべきかを整理していく。
誰に向けた施策なのかが曖昧なままでは、
どんな思考も機能しないからだ。

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