近年、SNSなどのソーシャルメディアの普及によりデジタル化が急速に進んでいます。
しかし、紙媒体は今でも集客効果を期待することができます。
なかでも保険業界では、チラシやポスティングが販促ツールの1つとして活用されています。
今回は、「保険業界」におけるチラシの効果についてご紹介します。
保険業界におけるチラシの集客効果について
ネット社会の現代、ネット広告のほうが効果的だと思われがちですが、保険業界において、チラシをポスティングすることは、充分に効果を得ることができる営業方法の1つです。
保険の中でも、学資保険や生命保険に関しては加入を検討するタイミングが人生の中で数回しかありません。そのタイミングは、何かしら人生の節目を迎えた時であることがほとんどです。しかし、現代はそのタイミングであっても、保険に関して無関心な人が多く、保険の見直しをするきっかけすらないのが事実です。
その「きっかけ」を与える効果が得られるのが、チラシによるポスティングなのです。
チラシを如何に効果的に利用できるのかが、保険の契約取得数に影響してくるといっても過言ではないでしょう。
飛び込み営業とポスティングの違い
一昔前まで、保険の営業といえば「飛び込み営業」でした。
ですが現代では、ポスティングも効果的に利用されている代表的な営業方法の1つです。
インターネットが普及し、情報収集や連絡手段が多様化した昨今、個人のセキュリティー対策が強化された側面もあり、飛び込み営業に抵抗がある人が増えています。そこで、改めて飛び込み営業・ポスティング、それぞれのメリットデメリットについてご紹介します。
飛び込み営業のメリット
飛び込み営業の1番のメリットは、人件費と交通費以外の費用がかからないことです。
低コストであるために、この営業方法で高額商品の契約を獲得できた場合の利益はかなり大きくなります。
また、資格や免許が必要ないこともメリットの1つです。やる気と根気があれば、誰でも営業を持ちかけることができます。
最後に、確実に”人”に会うことができることも大きなメリットです。例え見込み客がいなくても、会社の受付でアポが取れたり、経営者にすぐに繋げてもらえる可能性があります。見込み客を選定せずとも新規顧客や乗り換え顧客と出会えるきっかけになることは、飛び込み営業の利点といえるでしょう。
飛び込み営業のデメリット
保険の飛び込み営業=つらい仕事とイメージされる方が多いように、飛び込み営業の最も大きなデメリットは、営業している側の精神的負担が大きいことでしょう。
断られるダメージがあるだけでなく、営業を持ちかける事自体に抵抗されることも多いため、決して負担が少なくない仕事だと思います。
近年では、セキュリティー対策強化の観点から居留守が使われてしまい、直接話すらできないことも増えています。訪問しても門前払いされてしまう確率が高いことから、効率が良い営業方法ともいえないでしょう。これも飛び込み営業のデメリットの1つです。
ポスティングのメリット
対して、ポスティングでは自宅のポストに入れれば配布完了であるため、営業前に断られることがありません。配布者側の負担が少ないことはポスティングのメリットです。また、飛び込み営業と比較すると一度に多くの人に宣伝を行うことができます。コストパフォーマンスも高いこともポスティングのメリットになります。
ポスティングのデメリット
デメリットとしては、ターゲット層をしっかりと把握していないと効果を実感しにくいことがあげられます。ポスティングによる営業は、長期的に繰り返さなければ効果が得られにくいです。その為、配布自体は簡単に行えますが、効果的を得るためにはしっかりと事前調査を行うことが必要になります。
また、配布状況が把握しにくいこともデメリットの1つです。チラシの配布は社員ではなくアルバイトや業者に任せることも多く、その場合は配布目的が必ずしも”効果を出す”ことでななくなります。ですので、配布状況を具体的に把握し管理しきるのが難しくなります。
このように、飛び込み営業・ポスティングにはいずれもメリットデメリットが存在します。企業や保険内容に合わせて営業方法が選択できるとより高い効果が得られるのではないでしょうか。
保険営業×チラシが効果的な理由
冒頭に解説したように、ポスティングはネット社会の現代でも効果的な宣伝方法です。
ポスティングの特徴やメリット・効果を上げるための方法については、コチラの記事でより詳しく解説しています。興味がある方は是非こちらの参考にしてみてください…!
参考記事: 【ポイント7選】ポスティング・チラシの効果をあげる方法とメリット
このチラシポスティングの宣伝効果は、保険業界でも存在します。
保険にはさまざま種類がありますが、定期的にポスティングをすることで今後顧客になり得る潜在的なターゲットにもアプローチすることができます。
ここから、保険業界がポスティングを行うことで得られる効果について解説していきます。
理由1:今後の顧客になり得る人に㏚できる
保険には様々な商品があり、それぞれの保険を検討する理由や加入時期は人によって大きく異なります。しかし、それぞれの保険を検討するタイミングは、統一してライフステージに影響される傾向があります。(参考:平成30年度の生命保険に関する全国実態調査を参考)
定期的にポスティングを行っていくことで、家庭それぞれの検討するタイミングで目に留まる可能性が高まります。例え配布時のタイミングが検討のタイミングと違ったとしても、紙媒体の広告は未来を見据え保存しておいてもらうことも可能です。
ポスティングは、保険代理店に足を運ぶ前の顧客に効果的にPRができるので、新規顧客のアクションを後押しすることができるのです。
理由2:・単純接触効果が得られる
ポスティングは、1度や2度の実施では効果が得にくいですが、繰り返し配布し何度もチラシに接触し認知してもらうことで効果が出てくる宣伝方法です。
単純接触効果が得られる宣伝方法なのです。
単純接触効果とは、同じものに何度も接触することで好意や好感を得やすくなる現象のことです。この現象を飛び込み営業や電話といったほかの手段で実施しようとなると、かなりの労力と時間を要します。継続して顧客と接触し会話しなければならないので、簡単なことでもないでしょう。
その点、ポスティングは基本、継続的に行います。繰り返すことで単純接触効果が得られ、目的となる商品だけでなくブランドにも親しみや好感をもってもらえる可能性があるのです。
理由3:視認性が高く目に留まりやすい
ポスティングは、目に留まりやすく視認性が高い傾向にあります。
web広告やテレビCM、看板広告は、一度の表示で多くの人に見てもらうことができますが、それは一時的であることが多いです。繰り返しその広告を表示できたとしても、毎回同じ顧客が同じようにその広告を見てくれるとは限りません。視認性が高い広告とはあまり言えないでしょう。
しかし、紙媒体であるチラシ広告は、ポストから出す際確実に一度手に取ってもらうことができます。手元に保管することもできます。
せっかく顧客にとって大きな買い物である保険商品を宣伝するのであれば、多くの人の目に留まってほしいところですよね。そのように考えると、「視認性が高い」ことは、ポスティングを利用する大きな利点であると言えるでしょう。
理由4:見込み客の危機感を煽る
「保険」は、消費者の購買選択が後回しにされやすいことが商品特性の1つです。
緊急度を高く感じにくい商品だからです。
実は、「なんとなく入っておいた方がいいかもなぁ」「そろそろ保険の見直しをした方がいいのかなぁ」という潜在的にニーズは存在しているんです。ですが、思わず緊急必要性の高い商品に意識が向いてしまうため、保険に向き合う時間を持てていない消費者が多いのが現状なのです。
また、加入中の保険や検討中の保険といった保険の種類や内容に関する「理解度が低い」ことも、保険の商品特性としてあげられます。
このような特性から、保険商品を効果的に宣伝するには「危機感を煽る」ことが重要であると考えられます。
いかに、「本格的に加入を考えなきゃ…!」「今加入している保険の見直しをしなきゃ…!」と考えてもらうかで効果に影響がでてくるのです。
その「危機感の誘引」に効果的なのがキャッチフレーズです。
理由3でも解説したように、チラシは視認性の高い宣伝方法です。チラシを手に持っているその短時間で危機感を煽り、目を引けるかが重要なポイントになります。
例えば、
- 「実は…✕年間保険の見直しをしていない人、ソンしている人が〇〇%…!」
- 「見直しを先延ばしにしてしまい、ソンしていませんか?」
といったキャッチコピーを目にすれば、多くの人が「自分の知らないデメリット」に反応します。そこに、損をしないための方法として保険商品や見直し相談サービスに関する自社商品の情報を届けることで、保険商品へのニーズを一気に高めることができるのです。
理由5:企業・相談員への信頼性を高める
消費者は、高額商品になるほど企業や売り手の「信頼性」を重要視する傾向があります。
特に長期的で難しく感じる人の多い契約である「保険」は、いかに「不安」を払拭できるかが企業を選ぶ決め手になってきます。
チラシ内に、実績や社歴・現在の加入人数を入れ込むことで、不安度を軽減させることができます。第一印象をアップさせることができるのです。
また、相談員の顔写真を載せることも効果的でしょう。
人間は、顔が見える相手には不信感を抱きにくいという心理的傾向があります。チラシは、雰囲気などが伝わりにくい「文面」での広告になるため、相談員の「人となり」をできるだけ伝えることで、安心感を抱いてもらいやすくなるのです。
チラシから親近感を持ってもらえれば、例え難しく感じる保険の相談であっても、問い合わせなどのアクションへのハードルを下げることができます。
理由6:新規顧客だけでなく、「既存顧客」にも効果的…!
ポスティングでは、新規顧客だけでなく、既に契約済みの方に「契約の見直しや乗り換えを考えてもらう」ことのきっかけを作りにも効果的です。
「見直しについて気にはなってるけど保険会社に相談するほどでは…」というような、興味はあるけど強く希望しているわけではない顧客に対して、チラシの宣伝は顧客側の反応を見られるわけではないので、気軽に注目してもらいやすいです。「今入っている保険について相談できる」ということを、勧誘なくして認知してもらうことが可能です。
チラシ作りのポイント
実際にポスティングすることが決まったら…
どのようなチラシを用意すればより高い効果が得られるのでしょうか…?
チラシ作りのポイントについて、ここから解説していきます。
工夫を凝らして、より魅力的なチラシをポスティングできるようにしましょう…!
①内容を決める
まず初めに、どのサービス/商品に関するチラシを配布するかを確定させましょう。保険と一括りに絞っても、企業やサービスによって推したい内容はさまざまだと思います。どのようなサービスで、どのようなチラシにするとより効果的なのか、それぞれの対象サービス/商品に合わせて、いくつか例とともに考えていきましょう。
チラシの内容例1 セミナーチラシ
保険のことをゼロから学んでもらうセミナーを広告するセミナーチラシでは、ターゲットが保険に関する知識が少ない人になります。
「関心はあるけど学ぶ機会がないなぁ」と感じている人に告知をするだけでなく、興味がない人にも、興味を持って参加を検討してほしいという目的があります。
そこで重要なのが、「ターゲットが自分であると伝えること」です。
まだ関心がない方には、内容にまで目を通してもらえない可能性も高いので、まずターゲットであるということを伝え、セミナーを認知してもらう必要があるのです。
自分のことだと思ってもらうために、「無駄な保険には入りたくないですよね?」「保険はまだいいやと思っていませんか?」と、ターゲットの気持ちに沿ったキャッチフレーズを入れ込むと効果的です。
また、「ゼロから学ぶ…」「初級編!」と、保険の知識がない方でも参加しやすい雰囲気で伝えることもポイントです。
チラシの内容例2 相談会チラシ
保険の相談会に関するチラシでは、ターゲットがチラシを見た時、自分が相談しているイメージを持てるようにすることが大切なポイントです。
より多くの人に、行きやすそう・行ってみたいなと感じてもらうために、背景やイラストは優しいイメージになるようデザインするようにしましょう。
「もっと保険を安くしたい方へ!」など具体的に悩みを掲示することで、類似した内容を相談したい方はより解決のイメージが付きやすくなります。
また、接客イメージの写真や設備についても記載すると、問い合わせへの不安を和らげ、参加してもらいやすくすることができます。
チラシの内容例3 商品㏚・資料請求チラシ
具体的な保険の契約内容についてのチラシでは、いかにハードルを下げた導線で作成できるかがポイントになります。
「保険の契約」というだけで難しい印象を与えやすく、実際に理解度が低いことも多いからです。商品PRの中でも、具体的にチラシで宣伝する商品が1つに絞られている場合、挿入する画像やキャッチコピーでターゲットがひと目でわかるようなデザインにしましょう。ターゲットが、このチラシのターゲットは自分だ!と認識してもらえるかどうかで、効果が得られるか否かが変わってきます。
また、チラシに専用申し込みフォームを用意するのも効果的です。何人がチラシから申し込んだかを把握できるだけでなく、顧客側も他の媒体を通さずに済むので簡単に申し込み安く感じてもらうことができます。
チラシの内容例4 商品についてはあえて記載しないチラシ
商品について記載しない…?!と驚かれる方も多いと思います。
しかし、チラシを配る目的が「視認してもらう」のではなく、その次の「アクション」にある場合、この挑戦的にも見えるチラシは意外にも効果が得られる可能性があります。
では何について記載するのか。
それは、営業者自身の自己紹介やお役立ち情報です。
信頼関係が重要となる保険業界において、「人となり」を知ってもらうことは必要不可欠になります。そこで、共感を得られやすいプロフィールを持っている方には特に、「自分新聞」など自分について知ってもらうチラシを配ることで、チラシの意外性からも多くの人に興味を持ってもらうことができるでしょう。
そこから直接契約!と繋がることがなくても、飛び込み営業の前情報としてこのようなチラシを配布することで、顧客の安心感を得ることができます。
②「損をしたくない」心理を煽る
人間には、「プロスペクト理論」という心理があります。人は、利益を得た喜びよりも損失を受けた衝撃のほうが大きく感じるという心理です。
例えば…
ある企業に投資して10万円設けたとします。しかし翌日、同じ投資方法で9万円を失います。この場合、結果としては「1万円利益を得た」ということになります。しかし体感としては、9万円の損失に引っ張られ、「儲からなかった」と同様レベルのマイナスイメージを抱きませんか?
これを保険商品のキャッチコピーに落とし込むと以下のような例が考えられます。
- 是非保険の見直しをしてみましょう!
- 知らないと毎月1万円も損しているかも…?! 保険を見直してみませんか?
この2つを比較すると、例2の方が具体的数値の入ったデメリットが提示されているため、「保険の見直しの重要性」に興味を抱かれやすいです。
これがプロスペクト理論です。
これだけ人は「ソンをしたくない」という強い心理を抱えているのです。
保険商品のように購買選択が後回しにされやすい製品の場合、この心理をいかにつくチラシをポスティングできるかで効果が変わります。
「今契約を検討しないとソンをしてしまう」というアピールを最大限にしていくことがポイントです。
③「横並び意識」を刺激する
保険のチラシを考える中で、もう1つ押さえておきたいのが日本人の国民性としてもあげられる「横並び心理」です。日本人は特に、周囲の行動で危機管理を判断する傾向にあります。出来る限りファーストペンギンにはなりたくないと感じる人が多いんです。
保険に関しては、「いつか入っておいた方がいいだろう」という潜在的なニーズが既に存在します。だからこそ、集客はこの横並び意識に大きく左右されるのです。
「全く不要だ」とネガティブな姿勢ではなくても、家族や同僚等に保険に対する前向きな動きが見られないと「自分もまだ大丈夫」と何となく曖昧な判断をしてしまいがちなんです。
反対に、「あの人も入っている…!」「この人も入っている…!」という状況になると「自分も早く検討した方がいいのではないか…?!」と俄然訴求力が強くなります。
そこで、保険営業のチラシにおいては、
「この地域では既に✕✕名が加入!」
「実は●●代保険加入率は××%…!」など自分も入らなきゃ!と横並び意識を刺激させるのが有効的です。
性別・年齢・住居環境など属性を絞り込みながら数値データを上げることも営業効果をあげる方法の1つでしょう。
④身近さ・親しみやすさを感じさせる
保険業界における多くの消費者が抱えている問題は、「よくわからない」ということです。理解度が低いのが敷居を高く感じてしまう原因なのです。
そのため、保険のマーケティングを行う際は、早い段階でそのハードルを下げて、不安を和らげることが重要になります。特に、チラシポスティングの場合、支店や営業所周辺と地域を指定して配布するのが一般的です。せっかく消費者側と物理的な距離が近いのですから、地図を記載して距離の近さを伝える等、チラシのデザインから「身近さ」「親しみやすさ」を充分にアピールしていきましょう。
また、「親しみ」を持ってもらうために効果的な方法は「顔出しをする」という手法です。
人間は、どんな顔か見える状態にあることによって、不審感が解けるという心理傾向があります。保険の商品やサービスに加えて、スタッフの写真が掲載された営業所独自のデザインをプラスすることで、この人たちなら相談しやすいかもな…と安心感を抱いてもらいやすくなるでしょう。
⑤お得感を出す
保険業界のチラシ配布において、最終目標は顧客に「アクション」を起こしてもらうことです。これは、もちろん契約だけでなく、営業所への相談や問い合わせも含まれます。
チラシで商品への興味を抱いてもらえても、実際にこのようなアクションを起こす確率が低ければ、効果的な結果を得られたとは言えません。
この「アクション」を起こすきっかけを作ってくれるキーワードが「限定性」です。
人は、「今しかトクできない」「今しか買えない」というものに対して、実際よりも大きな価値を見出します。季節限定!などといった打ち出しができる食品等に比べ、保険商品は限定性を出すのが難しいです。ですがだからこそ、お得感が出せた場合は一気に効果をあげることができます。
具体的に効果が出やすいのは、「特典」をつけることです。
- 「×月に保険見直し利用の方には●●円のクオカードを贈呈」
- 「×日の相談会参加の方には豪華商品あり!」
と、特典に限定性も設けることで、消費者の特典に対する価値観もグッと上げることができます。今アクションしたらここまでお得なんだ!ソンをしない!と思ってもらえるようなお得感を出すことで、より高い効果を得ることができるでしょう。
⑥必ず記載する内容
最後に、基本に戻り、記載する情報を整理して記載漏れのないように注意しましょう。
保険業界では、生命保険協会が定めた生命保険に関する適正表示ガイドラインによって、記載内容に規則がある場合があります。
商品名・事業者名・保険料・契約期間・市場リスク情報・契約書面をよく読むよう促す文面
上記の6つは、表示について細かくルールが定められています。
特定保険契約に関しては、事業者名・保険料・市場リスクの説明が記載必須事項になります。
保険の種類によっても必須な記載事項は異なります。
どれだけこだわって良いチラシを作っても、どれかの情報を記載し忘れてた…!などとミスがあると一から作り直しになってしまいます。必ず入れたい大切な情報を改めて確認し、漏れなく書き出しておきましょう。
チラシ配布・ポスティングの効果を上げる方法
チラシが完成したらいざ配布です。
ポスティングも、とりあえず大量に投函してみればいい訳ではありません。
保険業界のポスティングにも、より効果を上げるための方法が存在します。
これからの実例を交えた解説を参考に、より消費者からの反応が得られるポスティングが実施できるように工夫してみてください。
1:ターゲットを絞る
ポスティングには、エリアやターゲットを絞り込み戦略的な営業活動ができるメリットがあります。このメリットを最低限に活かすためにも、事前にエリアやターゲットを絞り込んで、的を得たポスティングができるよう準備をしておきましょう。
- 学資保険はファミリー層向け
- 火災保険はマイホーム所有者向け
- ペット保険はペット飼育可能物件の飼育している家庭
- シニア保険は高齢者
このように、保険の種類によっても大枠のターゲットを絞ることができます。ターゲット層が住んでいる地域やエリアを絞り込んで優先的にポスティングすることで、効率よく効果を得られやすくなります。
ある個人広告代理店では、チラシの配布先を工夫してことで効率よく顧客を獲得した実績があります。
学生生命保険を取り扱っていたその代理店では、個人住宅を訪問していても他社とバッティングすることが多いことや、できるだけ息の長い顧客を掴みたいことを考え、高等学校の前でチラシを配ることを思いつきました。高等学校側との事前交渉で、入試日や入学式含め門外で配布してよい日時を確認したところ、ほとんどの高校が配布を許可してくれた為、配布を実行したそうです。結果、効果率は5%にのぼり、翌年は校内配布の許可も降りて加入率をさらに0.5%あげることに成功しました。
個人住宅にポスティングするのではなく、年齢のターゲティングが確実に行える高等学校でチラシ配布をしたことで、年に1度学生の成長に合わせて商品を提案できるため、顧客に対する保全活動の中で新契約を獲得できるのです。
このように、ターゲットを絞り、そこからさらにアイデアを出すことで、効果率を上げられる可能性は充分に得られるのです。
2:対象商品を絞る
ある優績代理店では、研修時代に体得した手法で成約率をアップさせたことがあります。
その手法が、対象商品を絞ることです。
その代理店のある新入社員は、自作のチラシをポスティングしていましたが、初めは半年続けても反応が全くなかったそうです。ですが、チラシの内容をいろいろ変えていく中で、取り扱い商品を一覧にして載せるよりも商品を絞り載せた方が、その内容はがん保険と火災保険が、レスポンスが高いことに気が付いたのです。
商品数が多いとチラシを見てくれる人は少ない。医療保険はニード喚起や保険金額の設定などで個人に合わせた詳細な説明が必要になる。しかし、がん保険や火災保険は、顧客自身が必要性を認識しているため興味を持ってもらいやすく、何か1つ入っておきたいと危機感を持っている。その新入社員はこれらの顧客の認識に気が付き、ポスティングではがん保険と火災保険に絞って毎日ポスティングを続けました。結果、優秀な営業成績を残すことに成功しました。
保険の商品は気難しいイメージが強いからこそ、1枚のチラシで紹介する商品を絞り分かりやすく詳しく紹介することで高い反響率を獲得することができるのです。
この新入社員のように、チラシ配布を繰り返して行く中でより効果的に配布する方法は何かを見極め工夫していくことも効果を上げるうえでとても重要になってくるでしょう。
3:事前チェックする
ポスティングをする際は、ただ闇雲に配布するのではなく事前に配布予定のマンションや戸建てについて事前調査を行いましょう。このポイントは、保険業界に限らずチラシをポスティングする際に是非意識してほしい部分になります。
事前チェックをなまけずに行うことで、より短時間で多くのチラシを配布することができます。
調査しておくべき項目は、
- その場所までの移動時間
- マンションのセキュリティー体制
- 管理人の休憩時間
などです。
保険商品によっては、配布を大きなマンションだけに限定することも効率があがる工夫の1つになるでしょう。
配布時のお客さん側の状況などについて知っておくことで、より効率的に短時間で配布が可能になります。
4:他の営業方法と組み合わせる
保険の契約は、決して安い買い物ではありません。ですので当然お客様も慎重になります。
そこで、チラシで認知してもらった後、よりアクションを引き出せるように他の営業方法でアピールしていくのが効果的です。
組み合わせるおすすめの営業方法は ①電話 と ②店舗来店 ③飛び込み営業 です。
①電話
ポスティングは、顧客への電話営業のきっかけとして活用することができます。
チラシ配布後、対象エリアの顧客に架電し、「ポスティングご覧になりましたか?」「ポスティングしたチラシはお手元に届きましたか?」と話の切り口に利用しましょう。
チラシを受け取った方と電話することで、比較的容易にチラシの内容の感想などを聞き出すことができ、次のチラシ作成に繋げられます。
顧客側からみても、チラシという接点が1つあることでワンクッション挟むことができますし、予め相手の情報を知ったうえで話を聞くことができます。急な電話営業には抵抗や不信感を抱きやすい方でも、チラシが間にあることで安心感を感じてもらいやすく話を聞いてもらいやすいのです。
②店舗来店
チラシに、店舗来店クーポンや来場者プレゼント券などの特典をつけることで、顧客が店舗に足を運ぶきっかけを作ってあげることができます。電話同様、チラシでワンクッション挟んでから接客することで、お客様の「保険について店舗で相談する」という行動のハードルを下げる効果を得られます。
そこからその顧客に合わせて詳しく商品を説明し、契約に繋げていきましょう…!
③飛び込み営業
上部の「飛び込み営業とポスティングの比較」でも解説した通り、飛び込み営業による保険商品の勧誘には拒否反応を示す人が多い傾向にあります。しかし、予めチラシをポスティングしておくことにより、少なくとも「知らない人が急に勧誘しに来た。」という恐怖心はなくすことができます。
飛び込み営業、ポスティング、どちらにも長所短所がありますが、それぞれを組み合わせて両方の営業方法を併用することも効果的な工夫の1つになるでしょう。
5:継続して配布する
チラシ配布をする際は、「継続して配布する」ことが最も重要なポイントの1つです。
これは保険業界も例外ではありません。
同じ広告を繰り返しポスティングすることで、潜在的に認識を刷り込ませることができます。「そういえばこのチラシ前も見たなぁ」「今回はこんなイベントをやるんだなぁ」とチラシを通して自分の商品やサービスについて思い出してもらう機会を与えることで、加入を検討した際自社の商品を選んでもらいやすくなります。
チラシを配布することを決めた場合、予め定期的に継続して配布することを前提として計画していくことがおすすめです…!
6:効果測定を行う
チラシを配布した後、必ず行ってほしいのが効果測定です。
ここまでに何度も出てきたように、チラシ配布の基本は「継続」です。
ですがだからといって、ひたすら何度も配ればいいというわけではありません。
ポスティングの効果を上げるためには、毎回配布後に効果測定を行うことが重要です。紙媒体広告の効果測定は、ネット広告と比較すると簡単ではありませんが、クーポンをつけたり専用問い合わせ先を設けることで測定することが可能です。
効果測定を実施し、そこからどのような結果だったか、次はどんな風に配布したらより反響率をあげられるかを試行錯誤しながら次回の配布に活かしていくことで、継続的な配布がより効果的になるでしょう。
具体的な効果測定の方法については、こちらの記事もご参考ください!
【ツールも紹介】チラシの効果測定と事例を交えた改善方法の考え方
チラシの効果測定と改善方法のご提案
ここまで、保険とチラシの効果について解説してきました。
効果的にチラシをポスティングするには、多くのポイントを意識したうえで時間をかけ根気よく継続していく必要があります。
チラシ配布は、ここまで解説してきたように多くの注意点があるのです。ですが逆に言えば、こだわればこだわるほどより高い効果を得ることができるということです。
しかし、それぞれの企業がチラシに関する専門的な知識を学び、実施するのはなかなか難しいものです。
実際に長期的な対策が必要になるチラシ宣伝の効果を上げ続けるには、多くの時間と労力を要します。
そこで、株式会社frame and surfaceの提供する効果測定ツール「われどこ」は、チラシの効果測定および改善をお手伝いいたします。
チラシやポスティングの効果測定ツール「われどこ」
「われどこ」とは、紙媒体での宣伝効果を可視化することができるサービスです。
- 配布したチラシの反響を数値化
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等々、広告からの集客をお手伝いいたします。
難しいチラシの効果測定お手伝いします。チラシ・ポスティングの効果を最大化しましょう!
以上、飲食店におけるチラシチラシのメリットや効果をあげるためのポイントについての紹介でした。WEBでの集客に力を入れる企業が増えておりますが、チラシやポスティングは依然として有効です。
ネットよりも紙媒体を使用する傾向の高い高齢者など、ターゲットによっては、かえってチラシやポスティングの方が良い場合すらあります。
株式会社fram and surfaceでは、チラシやポスティングの効果測定を行い、費用対効果の高い配布方法を分析するための効果測定ツール「われどこ」を提供しております。
チラシやポスティングの費用対効果を測定できるツールをお探しの方は、ぜひお問い合わせください。